TMU Social Anthropology


研究 教育 大学院入試 社会人類学年報 kyoten-bnr00
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大学院教育

2023.4.11更新

社会人類学研究室の教育目的は、1953年の教室創立以来、一貫して日本における社会(文化)人類学の専門的教育研究者の育成でした。近年では、アジア、アフリカ、オセアニアなどの地域の実情に関する豊富な知識を身につけ、開発・援助や国際交流などの分野で活躍できる専門的職業人の養成にも力を注いでいます。

社会人類学研究室での大学院教育(人文科学研究科社会行動学専攻社会人類学分野)は、集団指導を基本としています。大学院新入生には、とくに博士前期課程1年次ならびに博士後期課程1年次において、6名の教員がそれぞれに開講する多彩なゼミを複数受講することを推奨しています。文献購読およびディスカッションを主体とするゼミを通じて、社会人類学・民俗学の専門研究者をめざすうえで不可欠な実践的な研究スキルを獲得します。これら学期中のゼミに加え、大学院生の研究テーマの多様化に柔軟に対応するために、毎年度、学外の講師を招聘する夏期集中講義を開講しています。夏期集中講義は、1年次生のみならず、すべての大学院生に対して、受講することを推奨しています。

博士前期課程2年次および博士後期課程に所属する大学院生を主な対象に、修士論文、博士論文、ならびに査読制学術雑誌への投稿論文の執筆指導を目的とした通称「論ゼミ」を設置しています。平成26年度までの入学者には「社会人類学一般演習」(博士前期)「社会人類学総合演習」(博士後期)、平成27年度以降の入学者には「修士論文指導」「博士論文指導」という名称で、金曜日に開講しています。履修者は、発表担当日の10日前までに、全教員ならびに全履修者に完全原稿を提出します。ゼミ当日は、研究室所属の全教員および論ゼミ履修者全員が参加して、その内容を踏まえた質疑応答と、実践的な論文執筆指導をおこないます。

社会人類学教室では、専門研究者をめざす全ての大学院生に対して、以上の学内のゼミ・講義の履修に加えて、日本文化人類学会等による研究活動や、他大学・研究機関が主催する研究会や各種研究イベントへの積極的な参加を促しています。そして、国内・海外の査読制学術雑誌への論文投稿、研究大会・研究集会での研究発表等の研究業績を有することを、博士論文提出の資格要件としています。

東京都立大学人文科学研究科社会行動学専攻・社会人類学分野では、次の学位を取得することができます。

博士前期課程:修士(社会人類学)
博士後期課程:博士(社会人類学) 
そのほか詳細は、「学位授与の方針」及び「教育課程編成・実施の方針」をご覧ください。

 

科目一覧ならびに履修上の注意点「論ゼミ」履修にあたっての注意点修士論文・博士論文リソース

科目一覧ならびに履修上の注意点

2023年度大学院時間割 社会人類学分野開講科目

  曜日 時限 学期 開講科目名称
(博士前期)
開講科目名称
(博士後期)
単位  担当教員名
  3 前期 民俗学研究演習 I 民俗学特論演習 I 2 河合洋尚
  5 前期 社会人類学
第二研究演習 I
社会人類学
第二特論演習 I
2 河野正治
  5 後期 社会人類学
第二研究演習 II
社会人類学
第二特論演習 II
2 河合・河野
  3 前期 民族誌学A 民族誌学特論A 2 田沼幸子
  5 前期 地域論研究演習 I 地域研究特論
演習 I
2 深山直子
  3 後期 社会人類学
第一研究演習 II
社会人類学
第一特論演習 II
2 石田慎一郎
  4 後期 文化人類学
研究演習 II
文化人類学
特論演習 II
2 綾部真雄
5 前期 社会人類学
一般演習※2
社会人類学
総合演習※2
2 全教員
5 後期 社会人類学
一般演習※2
社会人類学
総合演習※2
2 全教員
  夏季
集中
    民族誌学C 民族誌学特論C 2 北中淳子*
前期
集中
    学外実習 学外実習 5 全教員
後期
集中
    学外実習 学外実習 5 全教員
5 前期 修士論文指導
(社人)※1
博士論文指導
(社人)※1
1 全教員
5 後期 修士論文指導
(社人)※1 
博士論文指導
(社人)※1 
1 全教員

★必修科目
※1 平成27年度以降入学者
※2 平成26年度までの入学者

履修上の注意点
1. 集団指導体制をとっているため、在学中に全教員の授業を履修することを強く推奨する(前期と後期で異なる教員のゼミを履修することも可能である)。
2. 夏期集中講義(民族誌学C)の履修を強く推奨する。

  

「論ゼミ」履修にあたっての注意点

注意点
1. 発表予定の学生は、論ゼミでの発表に先立って指導教員の事前指導を受けること。
2. 博士前期課程(修士課程)の学生は、論文草稿ではなくレジュメを用いた口頭での構想発表とする。1年次は11月(後期履修)、2年次は6月(前期履修)に発表する。口頭発表10分・質疑応答10分・レジュメA4を2枚(詳細は下記)。この場合、学生による事前配布物はない。
3. 学会誌への論文投稿を予定する学生、当該年度に博士論文提出を予定する学生は、当該論文の草稿(博士論文の場合にはその一部)を全教員並びに履修生全員に事前に(発表担当日の10日前までに)配布すること。また、論文草稿を配布する前に指導教員から許可を得ること。
4. 『社会人類学年報』に投稿予定の学生は、論ゼミでの論文草稿の発表を義務付ける。
5. 論文ゼミ初回のガイダンスで、そのほかの注意点を口頭で説明する。

修士論文構想発表時の注意点
修士論文の構想についてレジュメを配布した上で口頭で10分間で発表すること。レジュメはA4サイズで2枚まで、横書き・本文フォントサイズ10.5・ページ設定40字×40行とし、当日に配布するものとする。また、発表には以下の内容を含むこと。

<博士前期課程1年次後期(11月)>
1. 論文の題名(なにを論ずるのか)
2. 研究の目的と方法(なにを明らかにするのか。どのように明らかにするのか)
3. 論文の目次(どのような章立て・節立てか)
4. 論文の構成(どのような章立てか。書き方は『文化人類学』の執筆細則に従うこと)
5. 結論の見通し(どのような新しいこと/興味深いことがわかったか)
6. 参照文献情報(重要なものに限ること。書き方は『文化人類学』の執筆細則に従うこと)

<博士前期課程2年次前期(6月)>
1. 論文の主題(なにを論ずるのか)
2. 問題意識(なぜこの主題に取り組むのか)
3. 研究の目的と方法(なにを明らかにするのか。どのように明らかにするのか)
4. 研究の進捗状況(現在はどのような調査研究および論文執筆の状況にあるのか。問題はなにか)
5. 論文の構成(どのような章立てか。書き方は『文化人類学』の執筆細則に従うこと)
6. 参考・参照文献情報(どんな文献を読んだ/読んでいるか)

  

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